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【不定期】赤毛同盟(UTAU)結成!【連続SS】

このSSは、【久々のSS】赤毛同盟(仮)参上!【ギャグ?】の続きです。まだ呼んでない人はリンク先からどうぞ。読んだ人は続きからどうぞ。
 今日の俺――海歌シン――は、正直言って上手く起きられなかった。イヤ、むしろ『昨日眠れなかった』と言った方が正しい。主に、ユニットメンバー約二名のせいで。
 あの後、モナ子が悲しみとも怒りともつかないなんとも微妙な表情になったため、俺が早めにカラスに制裁――もといお灸をすえたからよかったものの……一時はどうなるかと思ったぞ。
 本当に、かのこさんがいてくれてよかった。彼女の素早いフォローがなければ、俺はツッコミに集中できなかっただろう。
 ……正直、ヘタが『声が太めの女の人ってなかなかいないし、いいと思うよ!』なんて余計な事を言わなければ、もっとスムーズに事を運べたんだが。フォローのつもりで火に油を注いでちゃ世話ねぇよ。
 そんな俺の苦労も知らず、マスターはいつものテンション――より、ちょっと高めか? とにかく、例の八重歯を惜しげもなく晒して『皆いい子でしょ? もう本当に、どんな曲をUTAって貰うか悩んじゃうよ! 何がいいかな♪』とか『アレもいいしコレもいいし、手描きのネタでもいいし迷うなぁ』とか言ってくる。
 ……うん、その辺はもう勝手にしてくれ。どうせ、俺たちが嫌がったって歌わせるんだろうし。
 するとマスターはカラ笑いして『まあね……。あ、そうだ! シンに、ユニットのリーダーとしてやってもらいたい事があるんだケド……』と切り出してきた。

まさかこの依頼(と書いて命令と読む)をこなした後に、とんでもない事が起きるとは、この時の俺にはわかるハズもなかった……

「……ってわけで。これより、ユニット内交流会を開きたいと思う」
 あー、頼むから。画面の前で『ズコー』とか言うな。あと、怒り狂ってキーボードを壊さないように。画面を叩くなんて、もってのほかだぞ。お兄さんとの約束だ! ってそうじゃなくて。
 その……俺だって、自分で言っててアホらしいやら決まらやら、とにかく困ってるんだからさぁ。
 だって、俺にしては珍しく(自分で言っちまった!)気を遣って、例の二人――カラスとモナ子の席を離したんだぞ? それなのに何この空気。室温は普通なのに、軽くエターナルフォースブリザードだぞ!
「あーら、誰かと思えば。へんたいだーメンバーでもある、赤羽さんじゃありませんか。シンさんを立てて通報はしないであげますよーだ」
 モナ子のヤツ、さては昨日の事、根に持ってるな……? つか、あっかんべーって。小学生か。
「フッ……囀りは小鳥のほうが美しい、そうは思わないかい? アホウドリの声は聞きたくもないね、全く」
 カラス……揶揄してるのはわかるが、あと一歩で厨二病だぞ、その表現は。
 あー、よくいるよな……歳の近い兄妹同士だからか下らない事でケンカしてるやつ。あれに似た空気でもある。全然微笑ましくないけどな……下らなすぎて。むしろ『かげふみ』的だよな、ケンカの世界観が……
 と、俺が心でため息をついた時、ソロリとかのこさんが手を上げる。
「どうしたんだ? かのこさん」
「思ったんだけどさ、頭。ただ単に『ゆにっと』って言うのも味気ないし、具体的な名前を決めたらいいんじゃないかい?」
 いささか無理矢理な方向転換だが、これ以上は時間を無駄にするだけだ。それに、ユニット名の事はマスターからも言われてたし、丁度いい。
「よし、そうするか。じゃあ、早速だけど、誰か意見のあるヤツはいるか?」
 すると、ヘタが元気よく手を上げながら言う。
「はいはぁい! オイラね、昨日からずっと考えてたのがあるんだ♪ あのね、爆焔の戦士団(フレイム・ウォーリアズ)はどう!?」
「厨二(ちゅうに)病乙、あと語呂が悪い。他に意見のあるヤツはいるか?」
 視界の端でヘタがいじけてるような気もするが、あえて俺は無視を決め込む。……許せよ、そんな恥ずかしいユニット名は名乗りたくない。
 こういう時こそ、かのこさんにフォローを……ってあれ、目を閉じて黙り込んでる? さっきはタイミングもバッチリだったのに、どうしたんだろう。
 心配してか、彼女の顔を訝しげに覗きこむモナ子。
「か、かのこさん……?」
「……すぅ……」
 呼びかけるモナ子だが、返事はない、ただの居眠りのようだ……って嘘だろおい。
「ちょ、かのこさん、起きてくださいよー!」
 激しく揺さぶるモナ子、しかし、かのこさんが起きる気配はない。アンタは……アンタだけはマトモ仲間だと思ってたのにぃっ!
「はぁ……しょうがない。今日はもうこれで解散して、また明日会議するか?」
 俺の提案に、カラスとモナ子がほぼ同時に、こちらに視線を投げてくる。ホント頼むから……そんな怖い目でこっちみんな。
「おいおい、リーダー。俺を忘れてもらっては困るな」
「シンさん、私ではお役に立てませんか?」
 似て非なる発言をするな。あー今度は火花散らしてるし……
 仏の顔もなんとやら、俺は心底疲れた顔を(鏡がないから、本当にしてるかは確認できない)して、
「だってお前ら、面倒臭い。役立たずだと思われたくないんなら、ケンカなんかせずに、ユニット名の一つでも言ってみろ」
「じゃあ今度こそオイラが!」
「いやここは俺が」
 俺の発言が終わるや否や、ヘタが手を上げたのとほぼ同時に、カラスも手を上げる。
「いや、ここはむしろリーダーの俺が」
 実は名案なんか浮かんでないんだが、次に誰かが上げる事を予測しての事である。すると……
「じゃ、じゃあ私が……」
 かかったな、モナ子!
『どうぞどうぞ』
「ヒドイっ!」
 ……まあ、要するに、某リアクション芸に長けたお笑いトリオのネタである。少し可哀想だった気もするし、モナ子には後で何か奢ってやるとしよう。
「まったく……某所だったら『赤毛倶楽部(くらぶ)(仮)』とかいうコメとかタグが付けられちゃう所ですよ」
 さらに微妙にわけのわからない事を言うモナ子。メタだなぁオイ……
「それだ!」
 急に叫んだのは、カラスだった。
「そこから少々捩って『赤毛同盟』というのはどうだろう? ホームズシリーズの小説のタイトルと被るから、(UTAU)とでも付けておけばいい。歌う時ならたまに『赤髪同盟』でもいいんじゃないか? どっちも語呂は申し分ないと思うが」
 ふむ、なるほど……と俺が納得しかけた、その時。
「え? ホームズにそんな話ありましたっけ?」
 モナ子がまた混ぜっ返す。あー、こりゃもうダメかな、ははは……
「なんだ、知らないのかい? 結構有名だぞ」
「し、知りませんでした……ファンとして恥ずかしいです」
 カラスの問いかけに、素直に答えるモナ子。まぁ、あのシリーズは結構いっぱいあるし、チェックしそびれるなんて事はよくある話だ。
 それはさておき、俺は光が見えた気分になった。共通の趣味があれば、ケンカも少しは減るはず!
「いや、恥じる事はないさ。俺も必要最小限しか持ってない」
「いえいえ! ホームズやその相棒の活躍を見逃しちゃったかと思うと、とても……」
 優しく諭すカラスに妙なテンションのモナ子。
 ……ふむ、どうやら二人とも、俗に言う『シャーロキアン』のようだ。
 ちなみにシャーロキアンとは、推理小説『シャーロック・ホームズ』シリーズのマニアの事だったりする。詳しくはWikiで!
 え、ファンとマニアは違うんじゃないかって? いや、結構いるんだぜ。マニアックな事まで知ってるクセして『ファンだからこそ、知ってて当然でしょう!?』って言うヤツ。まあウチのマスターだったりするんだが。
 それはさておき、マニア魂にか細い火が灯ったらしく、カラスとモナ子はホームズや他のミステリー作品の話で少しずつ盛り上がってくる。
 うーん……ケンカするよりはマシなんだが、これはこれで困るな。どっちにしても話が進まん。
「あー、ゴホン。話を進めてもいいか?」
「あっ、す、すみませんシンさん!」
 慌てて席に戻る二人。ふう、やれやれ。
「ん……? やだ、アタイったら寝ちまってたのかい」
「かのこの姉ちゃんおはようー」
 どうやら他の二人も大丈夫そうだ。決めるなら今しかない。
「なぁヘタ、お前は聞いてただろ? さっきの話」
「うん。いいと思うよ、赤毛同盟(UTAU)! なんかカッコイイ!」
 ヘタは納得したようだ。何とか状況を確認したのか、ゆっくりと頷くかのこさん。
「よし、決定だな。これで堂々と発表できる! マスターもきっと喜ぶぜ。
 そうだ、ついでだからここ一ヶ月程度の予定も組んでおこうぜ。やっぱり認知度は大切だしな!」
 俺の提案に、やたらコクコクと頷くカラス以外の全員。
 ふっ、人気者には理解できねーだろうよ、この悲しみは……!
 コンコン、と。俺の妙なモノローグを止めるかのように、軽いノックが聞こえる。
 ……はて、誰だろう? 今日はほぼ一日中ミーティングルームを貸し切りにしてるから、他の奴らじゃないだろうし。マスターか?
「モナ子、出てもらえるか?」
「わかりました」
 一番扉に近い彼女は、様子見のつもりなのか遠慮がちにスライドドアを開き、
「どちら様で――」
 その彼女が言い終わる前に、“それ”は来た。
 ドガーン!
「うわぁぁぁぁぁ!?」
 扉が破壊される音とともに、誰の物ともわからない悲鳴が上がる。あるいはひょっとしたら、それは俺だったのかもしれない。
 モナ子はというと、砕けた扉の破片が頭に激突したらしく、でっかいタンコブをこさえて悶絶してる。不運な……。『痛っ!』なんて呻き声が聞こえたから、すぐに復活するだろうけど。
 それはさておき、舞い上がった扉の粉塵に浮かび上がるシルエットを見て、俺は軽く眩暈がした。
 シルエットの主は、粉塵を無理に断ち切るような形で振り払うと、イヤに高らかに笑う!
「オーッホッホッホ、赤い髪と聞いて飛んで参りましたわ! マスターに呼ばれずとも、わたくしのセンサーを誤魔化す事はできませんことよ!?
 ああ、自己紹介がまだでしたわね。見た目はロリータ、中身は男児、VIP三姉弟の末っ子“波音リツ”とはわたくしの事ですわ。以後お見知りおきを! オーッホッホッホ、ゲホゲホゲホッ!」
 ムセテンナヨ――とツッコミを入れる前に、俺の意識はまた暗転したのだった……

【次回予告】
 公式設定に『燃えるような紅い髪』というような事が書いてあるにも関わらず、イレギュラーとして突如現れたリツ。なんか妙にデジャヴを覚える性格になってやがるし……
 それはそうとして、俺はリツに、ここにやって来た目的を問う事となる。
 ……あー、そんなに構えなくてもいいと思うぞ。どうせロクな事じゃないさ! ちくしょう、目の前が滲むぜぇっ!
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